勉強が嫌いな子どもにとって、「バツ=失敗」という思い込みはプレッシャーになりやすいもの。この記事では、私自身の体験と娘の気づきをもとに、親ができる関わり方や声かけの工夫を紹介します。
なぜ「バツ=失敗」と思ってしまうのか?
学校テストの赤ペン文化
学校のテストでは、正解は赤丸、不正解はバツで示されます。子どもにとってバツは「できない証」と感じやすくなることは否めません。
実際に我が家でも、長女が学校のテストや宿題でバツをもらうことに拒否反応を示す時期がありました。
バツが気にならないように、自宅学習での答え合わせは問題にカラーペンで印をつけて対応していました。
思い返せば私も、テストで0点を取ったことがきっかけで算数が嫌いになりました。その頃から勉強に苦手意識を持つようになりました。
なぜこのようことが起きてしまうのでしょうか。
親や先生の言葉が与える影響
「どうして間違えたの?」などの言葉は、バツ=ダメというイメージを強めます。これが勉強嫌いの原因になることもあります。
ある日、YouTubeを観た高1の娘がこんなことを言いました。
「〇〇くん(タレント)がバツがつかないと勉強じゃないって言ってた。たしかお母さんが言ってたことだね!」
“バツは失敗ではなく成長のサイン”
娘の中で腑に落ちた瞬間だったのです。
間違えることこそ学び
挑戦を恐れず進むことが大事
繰り返し伝えることの重要性を再確認しました。
勉強嫌いを克服するために親ができる工夫
バツを青丸やチェックに変える発想
赤いバツを「青丸」や「チェック」に変えるだけでも、失敗の印象をやわらげられます。
学校でもぜひ実践してみていただきたいくらいですが、まずは自宅でやれる工夫を探しましょう。
✔︎テストが返ってきたら、こちらから特に点数に触れることはしない。
「今回の内容は◯%理解できてるってことだね!」と現状を言葉にする。
✔︎何でここ書けたの?と理解できていそうな箇所を先に聞く。
✔︎今回のテスト解説をお願いする。
宿題も同様、毎日がチャンスです。勉強が 楽しくない 嫌い 苦手 そんなお子様が少しでも前向きに取り組めるきっかけになれば幸いです。
「できたこと」を認める声かけ 褒める声かけにの落とし穴に注意
褒めると自己肯定感が育つ
これには注意が必要です。
個人的な感想ですが、認めることと褒めることは 似ているけれど全く別物です。
褒めることの落とし穴
「ここはできたね」「前よりできるようになったね」「頑張ったね」
聞き心地は良いのですが、
これらは受け取り方によって、できるようになること 頑張ることが、マル=良いことになってしまう可能性があります。
できたことばかりを褒めすぎると、気づかないうちに できないこと 頑張れないことが、バツ=良くないこと と感じさせてしまうかもしれないからです。
過程に目を向け、できるだけ視点をフラットに。良い悪いではなく見たままを伝えることを意識するようにしました。
赤の他人の言葉が刺さる時に親ができること
子どもは親以外の言葉に影響されやすいもの。
親が何度話しても伝わらなかったことでも、学校の先生をはじめ親以外の大人の言葉になぜか納得したり。
そのと時親にできるのは、響いた瞬間に共感することだと思っています。
たとえそれが自分が何度も伝え聞かせてきたことだったとしても。
親の哀しい性ですが、子育てが順調な証拠です。
我が身を振り返って思うのです。親の言うことを素直に聞き続ける子どもがどこにいるでしょうか。
自己肯定感を育む親の関わり方
「結果」より「挑戦」を評価する
親はつい結果を見てしまう。子どもは過程をみて欲しがる。
大人であっても同じではないでしょうか。仕事も家事も、結果だけを評価されたらやる気を失います。
その評価が否定的であり続ければ、自信も失います。
間違いを直す努力や挑戦を評価してあげましょう。自己肯定感が育っていくはずです。
子どもの視点を尊重する姿勢
「どこが難しかった?」「やってみでどうだった?」
良い質問は、子どもの思考力を育てます。
大人が思っていることとまるで違った感覚で物事を捉えている可能性だってあります。
勉強嫌いになってほしくないと思うなら、尚更子どもの考えに耳を傾け尊重ることが必要です。
自分の考えや視点を尊重してもらった子は、自然と精神年齢が高くなるとも言われています。一人の人間として自立できる準備ができていくのです。
自ら学び進めていくことに学習の意義があると考えています。
子どもが自分のペースで学びを整理し、成長を実感すること。
これらをサポートしていくことで、勉強嫌いの克服は十分可能だと考えます。
まとめ|バツを恐れない子どもに育てるために
バツは失敗ではなく「学びのチャンス」です。親が努力や挑戦に目を向け、共感してサポートすることで、子どもは勉強に前向きになれます。
つまり、親次第。と聞くとプレッシャーを感じる方もおられるかもしれません。
そんな必要は全くありません。
この記事を読まれている方々は、もう既にお子様に寄り添い尊重してあげたいと願っておられるに違いないからです。
共に成長してまいりましょう!
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